2023.04.20 | おたより今月の園だより

4月園だより

「おはよう!」と言える喜び

「すると、イエスが行く手に立っていて、『おはよう』と言われたので、

婦人たちは近寄り、イエスの足を抱き、その前にひれ伏した。」

(マタイによる福音書28章9節)

園長 塚本 吉興

ようは幼稚園の新しい一年が始まります。4月は、色んなドキドキやワクワクに満ち溢れています。新しいお部屋、新しい先生、新しいお友だち、との出会いがあります。学年も一つ上がって、お兄さん、お姉さんになった子どもたちは、春休み中に一回り大きく成長した姿を見せてくれます。また、新しく幼稚園に入ったお友だちは、さくらんぼ組やいちご組の時とは違う雰囲気に戸惑うこともあるかも知れません。別の園から転園してきたお友だちもいます。色んな子どもがいますから、お母さんが恋しくて泣いてしまうことも、「今日は幼稚園に行きたくない~」という日もあると思います。幼稚園では、一人ひとりが大切な神さまのこどもです。一緒に遊んだり、お歌を歌ったり、お祈りをしたり、ご飯を食べたりして、仲良くなって、楽しい一年を過ごしたいと思います。

お家の人に連れられて幼稚園に登園してくるとき、「おはようございまーす!」と元気に挨拶してくれる子がいます。また、少し恥ずかしそうに下を向きながら「おはようございます…」と言ってくれる子もいます。帽子を目深にかぶったその子の目を覗き込むと、シャイな笑顔に出会います。子どもたちは、それぞれの仕方で「おはよう♪」という気持ちを表してくれているのです。朝が苦手な子もいますし、その日の朝は、ちょっと機嫌が悪いこともあります。子どもたちは自分の気持ちに正直なので、なかなかいつも元気に「おっはよー!」というわけにはいかないのです。

わたしは小さい頃、引っ込み思案で恥ずかしがり屋、いつも母の背中に隠れていました。ですから、幼稚園に登園してきたとき、門の前でほうきを持って立っている園長先生に「おっはよーございまーす!」なんて大声で挨拶したことは一度もありません。「おはようござぃ・・・」とモゴモゴと口にして、先生の目を避けるようにして登園していました。日中は、集団活動が無い時にはもっぱら木工室(幼稚園に木工室があった!)で過ごし、木の切れ端を釘でつなぎ合わせては、宇宙戦艦や飛行機などを作ったり、絵本を眺めたりして過ごしました。この幼稚園もキリスト教主義の教会付属幼稚園でしたが、一人ひとりを「子どもはこうあるべき」という型にはめずに保育してくださったのだなぁということを今更ながらに思って感謝しています。 今年のイースター(復活日)は4月9日でした。エッグハントやイースターバニーなどを見かけることも多くなりましたが、教会にとってイースターは十字架について死なれたイエスさまが蘇られたことを記念する時で、とても大切な礼拝の日です。ですが、復活したイエスさまは、これまでとは全く違う形で、イエスさまに従って来た人々と接したのではなく、復活されたその日にも、婦人たちに「おはよう」と声をかけられたのです。それは、神さまが与えてくださる命を互いに確かめ合い、感謝をもって口にする言葉でした。「おはよう」と声をかける相手がいる。このことは大きな喜びです。今年一年、おはようという言葉を通して、神さまの愛を分かち合い、喜びましょう。

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