2024.09.25 | 今月の園だより

9月園だより

「暑い夏、熱い夏、篤い夏」

「主人は言った。『忠実な良い僕だ。よくやった。お前は少しのものに忠実であったから、

多くのものを管理させよう。主人と一緒に喜んでくれ。』」

(マタイによる福音書25章23節)

園長 塚本 吉興

夏休みは終わりましたが、夏はいつになったら終わるのでしょうか。このひと月あまりの天気を見てみると、梅雨明け前の7月17日からこれまで、福岡市の最低気温が25℃以下になったことも、最高気温が33℃以下になったことも一度もありません。幼稚園の屋上庭園の灌木もあまりの暑さに枯れてしまいました。外に出るだけで汗が吹き出して来るので、園の修繕リストをこなしながらも、日中は頭がクラクラするので外で長い時間は作業できません。教会から園までの道、自転車をこぎながら、工事現場を通りかかると大抵の職人さんがファン付のベストを着ています。「あれって、涼しいのかなぁ…でも、外の気温が37℃だったら、熱い空気が循環するだけで、かえって暑いのかも…」なんて考えています。

一方、この夏の楽しみと言えば、パリのオリンピックです。色々、競技以外のことでも盛り上がりましたが、やっぱり4年に一度のスポーツの祭典は見ていて楽しい。鍛え抜かれたアスリートたちの熱い戦いは、普段はその競技を見ていないにわかファンでも熱くなります。うちは、特に妻がアメリカ人なので、どんな競技でも日本vs.米国になると余計に盛り上がります。

また、この夏は教会学校の一日夏期学校が開かれました。普段から教会学校に来ている子たちに加えて、養巴の卒園生が30名ほど来てくれて、久しぶりの再会を喜び合い、一緒に聖書のお話を聞いたり、ギターとピアノの伴奏で讃美歌を元気よく歌ったり、オリエンテーリングのようなゲームに挑戦したり、教会の庭で思いっきり水遊びをしたり、4年ぶりに振る舞われた教会の特製カレーを味わったり、スイカ割りをしたり、かき氷を食べたり、もう本当に盛沢山の信仰の篤い喜びに満たされた一日でした。そこで分かち合われた聖書のみ言葉が、「タラントンのたとえ」と呼ばれるイエスさまのたとえ話でした。ある金持ちが、旅に出る時に3人の家来を呼び、一人には金貨5枚、一人には2枚、一人には1枚を託して行きました。最初の二人は商売をして、預かった金貨を倍にしました。でも、3人目の家来は、主人がお金に関しては非常に厳しい人であることを知っていたので、万が一にも金貨を減らすことのないように地面に穴を掘って埋めておきました。やがて帰って来た主人は、最初の二人の成功を喜びましたが、3人目がお金を増やそうとする努力すらしなかったことに失望し、その家来を叱ったのでした。

わたしたちは、それぞれ神さまからユニークな贈り物を与えられています。持って生まれた才能と言い換えても良いかも知れません。それをさらに研ぎ澄ませて、輝かせるのか、それとも、地面に埋めるようにして隠してしまうのか。お父さんやお母さんの才能は何でしょうか。子どもたちの才能は何でしょうか。人と比べていては、自分の才能を見出すことはできないかも知れません。でも、誰もが神さまから命という贈り物を与えられています。それを大切に生かし、周りの人をハッピーにしていくという仕方で、私たちの才能は見いだされ、生かされていくのではないかと思います。2学期もよろしくお願いします。

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